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□    何か、こう。

更新できないので昔取った杵柄で文章でも。
いや、これでも一応(別ジャンルでは)文字メインでやってるんです、けど……。

3Zで山→土です。

一応折りたたみ。






(あ、眠そう)


午後イチの授業は退屈な政経。
天気は快晴。
気候は温暖。
寝るなと言う方が無茶な注文だけど。

(めずらしーなぁ…)

どんな授業でもしゃんと顔をあげて、几帳面に板書を取っている彼が。

(背中まがってるし)

それだけで珍しいのにどうやらかなり睡魔にやられているらしく、頬杖をついた肘が崩れそうになっている。
おかげでいつものノートも肘に押しやられて、今にも机から落ちそうだ。

(落ちたら起きちゃうな)

落ちませんように。祈る。
拾うだとか、席を立ってしまえばもう完全なる覚醒は否めないだろう。
このシチュエーションが非常に稀有なものだけに、それはひどく惜しく思えた。

前にふたつ、右にみっつ。
前方約52度の位置で舟を漕ぎ始めた彼を網膜に焼き付ける。
かく、と首が揺れては意識を取り戻して。
首を振ったりきつく目をつむって開いてを繰り返したり。

(多分、無駄な努力)

この様子では5分も持たないだろう。
背後の席では天敵の沖田さんも(そりゃもう、授業開始早々に)寝入ってしまっている。
授業している政経教諭も、この陽気では仕方ないと諦めてしまっているらしい。
半分以上沈没してしまった生徒達を注意する気もないようだからこのまま彼が眠りに就く邪魔をする者はなさそうだ。
長い睫毛がちらちらと溶けそうな漆黒にかぶって。

(やばい。)

欲情しそう。
ここは教室、授業中。笑えないシチュエーションに必死に自粛した。
ああ、本当に笑えない。

(彼が寝付いたのを見届けたら)

俺も寝ちゃおう、とノートを畳んで机の隅にまとめやる。
珍しい寝顔を存分に堪能するだとか、
取っておいたノートを見せてポイントを稼ぐだとか、選択肢は色々浮かんだけれどそれが一番なんだと思った。

かくりと沈んだ項に赤い痕なんかが見えたら俺、泣いちゃうよ。



(笑 え な い)



今日から一週間。
出張中の、独占欲の塊のような担任のことを思って俺は机に沈んだ。























※※※

ぱっつちオチで。

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